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「障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なのか」〜ビデオニュース・ドットコムより〜

前回記事で取り上げた問題が、インターネット配信専門のニュースサイト「ビデオニュース・ドットコム」の中の番組「マル激トーク・オン・ディマンド」で取り上げられ、放送されました。ゲストは日本障害者協議会(JD代表の藤井克徳氏です。実に時宜を得た企画です。
無料視聴できるのはダイジェスト版ですが、それでも中央省庁・地方公共団体の障害者雇用「水増し」問題や障害者雇用、障害者の普通に暮らせる社会への氏の見解の一端を窺い知ることができる良番組ですので、ぜひ(できれば有料会員登録して全編も)ご視聴ください。

“そもそもこの人たちは、障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なことなのかを本当に理解しているのだろうか。

中央省庁の8割が、雇用している障害者の数を水増ししていたという。

去年の段階で、国の行政機関の障害者雇用率は法律で定められた2.3%をクリアしているとされていた。しかし、厚生労働省は8月28日、去年6月1日時点で国の33行政機関の障害者雇用率が実際は1.19%にとどまっていたことを公表した。実際に雇っている障害者の数が、法律が要求している数よりも3,396人分不足していたことになる。水増しは地方自治体、立法府、司法にまで拡がっていた。

42年前に障害者の法定雇用率が定められてから、民間企業は雇用率を達成するために努力を続けてきた。制度が導入された当初の雇用率は1.5%だったが、去年の実雇用率は1.97%まであがってきていた。一定の規模を超える民間企業に対しては、法定雇用率が達成できない場合、不足分に対して「障害者雇用納付金」の名で一人あたり5万円のペナルティまで課されているが、行政機関については、性善説が前提にあるため、ペナルティは設けられていなかった。そもそも率先して障害者雇用を推進する立場にある行政機関で不正が行われていたことは想定外のことであり、障害者たちに一様に大きな衝撃を受けている。

日本障害者協議会代表で自らも視覚障害がある藤井克徳氏は、中央省庁が水増しをしてきたことで、障害者の雇用機会が奪われてきた現実があると指摘する。実際、公務員試験で上位の成績を修めながら採用されなかった障害者もいる。

藤井氏はまた、政府がこのような不正を行っていると、政府が発表するデータが信用されなくなることも懸念する。結果的にここまでの日本の障害者の雇用をめぐる政策は、水増しされたデータを元に実行されてきたことになり、その正統性さえ揺らぎかねない。また、民間企業を指導する立場である省庁がこのようなことをしていては、民間企業も本気で障害者雇用を進めようとしなくなることが危惧されると、藤井氏は語る。

今年4月から、障害者の法定雇用率は民間企業2.2%、国・地方公共団体等は2.5%に引き上げられた。しかしこの数字は現在、日本の人口全体に占める障害者の割合が7.4%であることを念頭に置くと、依然としてかなり低い水準にとどまっていると言わざるを得ない。藤井氏はその背景には、効率や生産性を理由に障害者を排除する考えが根強く残っていると指摘する。

障害者雇用は、障害者にとっての安定した収入の場を保証するだけではなく、職場環境をより働きやすいものに変え、仕事の内容に豊かさと幅を持たせる効果がある。障害者が生きやすい社会は当然、健常者にとっても生きやすい社会になるからだ。ことに政策を立案する立場にある政府機関では、政策決定過程に当初から当事者である障害者が参画していることが、実効性のある政策を作成する上でとても重要になる。

障害者がともに働くことにどういう意味があるのか。なぜ、障害者を雇うことが社会にとって重要なことなのか。障害者問題に長年取り組んできた藤井氏と、社会学者の宮台真司、ジャーナリストの迫田朋子が議論した。”

──「障害者を雇うことがなぜ社会にとって重要なのか」マル激トーク・オン・ディマンド 第909回(2018年9月8日)より

…The end

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[閑話休題]『さぽーと』2018年5月号 今月の切り抜き「優生手術の被害者の救済を」から考える〜協会と優生学・優生思想・パターナリズム〜【後編】

敗戦後、戦前戦中の「産めよ、殖やせよ」人口政策への批判と一転して戦後の人口抑制政策、そして、女性の権利として、日本社会党の衆議院議員の加藤シズエ(女性解放運動家)・福田昌子(女性医師)・太田典礼(男性医師)らが不妊・中絶・避妊の自由を求めて法案を提出し、1948年に「優生保護法」が成立した。
優生保護法が果たして本当に女性のReproductive Health and Rights(生殖の健康と権利)を護る法律だったのかについても批判があるが、国民優生法に代わり誕生した優生保護法は戦前の旧法以上に障害者差別を助長し、彼らの生殖の権利を侵すものであった。

 優生保護法 第1条 この法律は、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護することを目的とする。
第2条 この法律で優生手術とは、生殖腺を除去することなしに、生殖を不能にする手術で命令をもつて定めるものをいう。

第4条 医師は、診断の結果、別表に掲げる疾患に罹つていることを確認した場合において、その者に対し、その疾患の遺伝を防止するため優生手術を行うことが公益上必要であると認めるときは、前条の同意を得なくとも、都道府県優生保護委員会に優生手術を行うことの適否に関する審査を申請することができる。 続きを読む

[閑話休題]『さぽーと』2018年5月号 今月の切り抜き「優生手術の被害者の救済を」から考える〜協会と優生学・優生思想・パターナリズム〜【前編】

戦後の1948年に成立した「優生保護法」によって、強制不妊手術を受けた宮城県の知的障害のある女性が国を相手取り1,100万円の損害賠償請求の訴訟を起こし、2018年3月28日に第1回口頭弁論が仙台地裁で行われた。国は請求棄却を求めているが、優生保護法(障害者団体他の運動により1996年に「母体保護法」に改正)による優生手術の違法性を問う初めての訴訟であった。そして、その後、5月17日には優生保護法による不妊手術により優生手術を受けた北海道・宮城県・東京都の被害者が一斉に提訴した。旧優生保護法を巡る国賠訴訟の第2弾である。
わかっているだけで、優生手術の実施件数は、本人の同意によるものが8,516件、優生保護審査会の審査によるものが16,475件だ。「本人の同意」とは言うものの、知的障害・精神障害のある人が、果たして、その手術の意味を本当に理解し、同意していたかは大いに疑問であるし、その他の障害であっても、何のための手術か本人に知らされないまま不妊手術が行われた事例もあるという。このような優生思想に基づく障害者差別・人権侵害を放置した国の不作為は糾弾されて然るべきあり、今後、この動きは全国に広がっていくのは当然のことであろう。

『さぽーと』2018年5月号の今月の切り抜き「優生手術の被害者の救済を」では、旧優生保護法による強制不妊手術を取り上げているので、それに纏わる話題を幾つか記してみたい。
知的障害者福祉の歴史において、優生学・優生思想やパターナリズムとの関係を問うことは避けて通れない道である。そして、日本知的障害者福祉協会(日本精神薄弱児愛護協会)の歴史においても然りである。その当時に対する評価は読者にお任せするとして、当該の知る限り、戦前・戦後の論調を紹介してみたいと思う。 続きを読む

[閑話休題]『さぽーと』2017年11月号 今月の切り抜き「労働契約を結ぶということ」

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『さぽーと』2017年11月号

『さぽーと』2017年11月号の特集は「働き続けるために必要な制度と支援―就労定着支援のあるべき姿とは―」2018年施行の就労定着支援について。就労定着支援の事業の実際は未だ不明な部分がある中で、現状の就労支援事業所や就業・生活支援センターで障害者の就労支援、職場定着に取り組んでいる現場からの報告が中心であったが、一般企業での職場定着や就労生活における支援はさておき、いざ福祉的就労に目を向けてみると暗澹たる気持ちにさせられる事件が起こっている。
昨今の就労継続支援A型事業所で経営難から利用する問題障害者の大量解雇問題である。2017年に入って岡山で224人、香川県で59人、愛知県で69人、埼玉県で53人、そして、最近では広島県で112人の大量解雇だ。

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[閑話休題]『さぽーと』2017年8月号 特集「津久井やまゆり園事件から1年が経過して─障害者の安心・安全を守るために─」を巡って

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『さぽーと』2017年8月号 特集「津久井やまゆり園事件から1年が経過して─障害者の安心・安全を守るために─」

雑誌編集者稼業をしているとゴールデンウィークとお盆休み、年末年始の休みは印刷所や取次も休みになるため、休日があるのは嬉しいことだが、編集作業の日数が減り、タイトスケジュールにいつも頭を悩ませる。8月号は10日に納品・発送となったので、15日前後には全国の読者諸氏の手許に届くだろう。

そんな業界ネタの内輪話は兎も角、津久井やまゆり園での殺傷事件から1年経った。事件については、史上稀に見る凄惨な事件であり、忌むべき出来事であったことは今更説明を要しないだろう。1年が過ぎた今、各障害福祉団体の機関誌では事件を振り返る特集や記事が組まれている。各論者の観点も然る事乍ら、其々の団体の主張や編集方針が伺えて興味深い。
そして、協会でも『さぽーと』2017年8月号で「津久井やまゆり園事件から1年が経過して─障害者の安心・安全を守るために─」として特集を組んだ。津久井やまゆり園は協会の会員施設であり、協会は事業者の団体であることから、編集方針にも団体の特徴がよく表れている様に思う。

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[閑話休題]『さぽーと』2017年7月号 レポート「いのちのバリアフリーをめざして〜すぎなみ障害者人間ドックの挑戦〜」

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『不平等な命−知的障害の人逹の健康調査から−』

日本知的障害福祉連盟(現・日本発達障害連盟)が1998年に発行した、有馬正高先生編集の『不平等な命−知的障害の人逹の健康調査から−』という調査研究報告(三菱財団研究助成「知的障害をもつ人達のライフステージに応じた保険・医療対策のあり方に関する研究」他)を基に編まれた書籍をご存知だろうか。
一般的な生活習慣病である糖尿病や高血圧症、動脈硬化など、障害の有無にかかわらず“平等”に、中高年が罹りやすい病気であるが、知的障害のある人たちの場合、このような日常的な病気であっても、家族が付き添えず診断や治療が困難であったり、また、医療機関から診療を拒否されたりなどの理由で、手遅れになってしまう事例が散見されることから、健常者とは異なる理由で高率に死亡しているのではないか、果たして、知的障害者は健常者と同様に基本的な生存する権利が保障されているのかを目的として、長く障害者医療に携わってきた有馬正高先生らによる調査研究が此書である。
今から20年前の研究報告書であるが、知的障害者は健常者に比して、有意に死亡率が高く、その死因も突然死が多い。また、診療する病院の受け入れ体制への不信や対応する職員の困難さなど、現在でも左程変わってはいないのではないか。
『さぽーと』2017年7月号のレポートでは、そのような十分とは言えない知的障害のある人への検診機会を確保するための民間法人の取り組みが紹介されている。

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[職場闘争]7・22社会福祉士養成所 東京スクーリング緊急情宣行動〜団交から逃亡中の末吉事務局長を直撃!〜

2017年7月22日(土)〜24(月)の3日間、日本知的障害者福祉協会社会福祉士養成所の第28期生の東京スクーリングが、東京・有楽町の東京国際フォーラムG棟で開催された。

それに先立って、7月19日(水)に我が組合と協会の第6回団体交渉が行われ、相変わらず協会側は暴行暴言事件の当事者であり、これまでの違法デタラメな労務管理の責任者である末吉事務局長を団交に出席させず、太田常任理事は全く誠実さを欠いた道理の通らない説明に終始した。また、団交会場も協会会議室を使用せず、こそこそと他の事務局職員に知られないように別会場で行うなど、「組合嫌悪・組合敵視などしていません」とこれまで宣っておきながら、協会の組合敵視姿勢の実態はまるで変わっていない。その他の協議事項も含めて、第6回団交報告は後ほど本組合掲示板ブログにUPするとして、我々組合はいつまでも末吉事務局長の団交からの逃亡を許しておくつもりはない。
協会のこれまでの労基法違反や労働者の権利を蔑ろにした行為、その責任逃れ・責任者隠し、不誠実団交、不当労働行為発言等々は、人権と社会正義を基とするソーシャルワーカーの拠って立つ礎「ソーシャルワークの定義」にも悖るものである。歴史ある社会福祉士養成所を運営する、このような協会の実態を、未来の社会福祉士のみなさんに広く知っていただき、協会の現状を反面教師として、善きソーシャルワーカーとなっていただきたいという強い思いから、急遽、いつもの協会事務所前ではなく、初の出張情宣、東京スクーリングの会場である東京国際フォーラム前で緊急情宣行動を決行した。

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